= 徒然の漢詩鑑賞 =

  杉篁庵(さんこうあん)主人の漢詩鑑賞ブログです
    縦書きは崩れる場合があるのでやめました
| TOP | 春暁 孟浩然 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | - | - | pookmark
将に酒を進む 李白
       



「將進酒」
   李白

君不見黄河之水天上來
奔流至海不復廻
君不見高堂明鏡悲白髪
朝如青絲暮成雪
人生得意須盡歡
莫使金樽空對月
天生我材必有用
千金散盡還復來
烹羊宰牛且爲樂
會須一飮三百杯
岑夫子
丹丘生
奬進酒
杯莫停
與君歌一曲
請君爲我傾耳聽
鐘鼓饌玉不足貴
但願長醉不用醒
古來聖賢皆寂莫
唯有飮者留其名
陳王昔時宴平樂
斗酒十千恣歡謔
主人何爲言少錢
經須沽取對君酌
五花馬
五金裘
呼兒奬出換美酒
與爾同銷萬古愁


「将に酒を進む」
君見ずや 黄河の水 天上より来るを
奔流海に至りて 復(ま)た廻(かえ)らず
君見ずや 高堂の明鏡 白髪を悲しむを
朝(あした)には青糸(せいし)の如きも暮れには雪と成る
人生 意を得れば須(すべか)らく歓(かん)を尽くすべし
金樽をして空しく月に対せしむる莫(な)かれ
天 我が材を生ずる 必ず用有り
千金散じ尽くせば 還(また)復(また)来たらん
羊を烹(に) 牛を宰(ほふ)りて且(しばら)く楽しみを為さん
会(かなら)ず須からく 一飲三百杯なるべし
岑夫子(しんふうし)
丹丘生(たんきゅせい)
将(まさ)に酒を進めんとす
杯を停(とど)むること莫(な)かれ
君が与(た)めに一曲歌はん
請う君 我が為に耳を傾けて聴け
鐘鼓(こしょう)饌玉(せんぎょく)は貴ぶに足らず
但だ長酔(ちょうすい)を願いて醒むるを用いず
古来 聖賢(せいけん)皆 寂莫(せきばく)
唯だ飲者(いんじゃ)のみ其の名を留むる有り
陳王(ちんおう)昔時(せきじ)平楽に宴(うたげ)し
斗酒(としゅ)十千 歡謔(くゎんぎゃく)を恣(ほしいまま)す
主人 何爲(なんすれ)ぞ銭(せん)少なしと言はん
経(ただ)ちに須(すべから)く沽(か)ひ取りて君に対して酌むべし
五花の馬
五金の裘(かはごろも)
児を呼び将(ひ)き出(いだ)し美酒に換えせしめ
爾(なんじ)と同(とも)に万古(ばんこ)の愁(うれい)を銷(け)さん 


・金尊:黄金製の酒器。また、黄金の酒樽。
・岑夫子、丹丘生:岑先生、丹丘さん。岑參と元丹丘。
・饌玉:ごちそう。飲食物。
・陳王:曹植。
・五花馬、千金裘:美しい毛並みの馬と高価な白狐の脇毛のかわごろも。高価な物のこと。



君よ見たまえ、黄河の水が天から流れ下るさまを。
勢いすさまじく海に流れ込むと二度とはもどらぬのだ。
また見たまえ、立派な屋敷で鏡に映る白髪を悲しむ人の姿を。

朝にはみどりの黒髪だったものが晩には雪の白さとなるのだ。
人生は楽しめるうち存分に歓を尽くしておかねばならぬ。
黄金の酒樽をむなしく月光にさらしておくことはない。
天から与えられたわが才能は必ず用いられる時が来よう。
金銭などはいくら使いはたしてもきっとまたもどってくるものだ。
羊を煮、牛を料理して、まずは歓楽を尽くそう。
一回の宴では、必ず三百杯は飲むべきだ。
岑先生、丹丘さん。(この詩上での二人の賓客。李白が接待をしている。)
さあ、お飲みなさい。杯は途中で停めないように。
あなたがたのために、一曲歌おうか。
お願いだ、わたしの歌に耳を傾けてくれ。
別段音楽や御馳走は貴ぶほどのものではない。
ただ、ひたすらに長い酔いから醒めないことを願うばかりだ。
昔から聖人や賢人は、みなひっそりと寂しいものだが、
ただ飲兵衛だけは、その勇名を記録に留めている。

昔、陳王の曹植は平楽観で宴を開いたとき
一杯一万金の良い酒を飲んで、歓びと戯れをほしいままにした。
私が、どうして金が足りなくなったといおうか。
直ちに酒を買い取ってあなたに酒をつごう。
美しい毛並みの馬と白狐の脇毛のかわごろも
ボーイを呼んで、それを持って行かせて美酒と交換させて
君らと一緒に、永遠に続く愁いを消そう。

 
23:25 | 李白 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark
スポンサーサイト
23:25 | - | - | - | pookmark
コメント
コメントする










この記事のトラックバックURL
http://sankouan.jugem.jp/trackback/3
トラックバック

07
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
--
>>
<<
--